マスターズの心得

 

マスターズ大会を代表する一般のスイマーを対象にした水泳の大会は、25mないし50m泳げる方で登録さえすれば誰でも気楽に参加できます。これらアマチュア大会は参加することに意義があります。でも、できればやはり速く泳ぎたいと思う人が多いことでしょう。また、それなりの準備をしておいた方がトラブルを回避でき、いいタイムが期待できるでしょう。ここでは、ゆっぺが大会時の経験で得た情報を紹介します。

 

事前準備

計画的にエントリーする
 →具体的には、競技間は休息に十分な時間が取れることを確認したほうがいいということです。私の失敗談ですが、とある小さな大会にエントリーした際、50mブレストの数分後に50mフリーを泳いで後半失速した経験があります。エントリーする際は、競技間に気をつけてください。また、逆に競技間が長い場合も辛いですし、遠隔地での大会では早朝1本目というのも負担になることがありますので注意しましょう。

試合前数日間のトレーニングはほどほどに
 →試合前、大体3日間は、ハードなウェイトを控えましょう。また、スイムでも前日はハードに泳がないほうがいいと思います。というのは、ウェイト等強度の高い運動を行うと筋肉が傷つきます。傷ついた筋肉の修復には2〜3日かかってしまうからで(筋力は強化されます)、それ以前に試合でハードに筋肉を使うと十分な筋力がでないからです。傷が直りかけの状態で無理をすることになります。

爪を切る、ささくれをとる
 →スイマーならよく分かるでしょう。爪は長時間プールにいるとふやけてしまいます。時には爪の先が割れたりしますよね。大会の時にそんなことになったら気になって仕方ありません。あらかじめ切っておきましょう。また、ささくれは要注意です。ささくれがあると、水の抵抗によりキャッチの時に皮膚がめくれて痛くてたまりませんし、力も入りません。爪とささくれの手入れは必須です。バックに爪切りを一つ入れておきましょう。

睡眠を十分にとる
 
→これは私がよくやるミスです。大会時は早朝から出発することもあり、睡眠不足になりがちです。前日、仕事なんかで夜遅くなるときも多いかと思いますが、なるべく睡眠時間は確保しましょう。

予備のスイム用品を用意する
 →私は召集時にゴーグルのゴムが切れて慌てたことがあります。キャップも薄いゴム製の物は破れやすいです。キャップ、ゴーグルは必ず予備を用意しておきましょう。なお、ゴーグルは最低1回使ったことのあるものをお勧めします。なぜなら、新品のゴーグルだと締め付け具合を適切に調整できないことが多く、飛び込みの時に水が入ったり、最悪外れたりすることがあるからです。また、ウェアも複数枚用意することをお勧めします。UP用や競技毎に着替えると気持ちいいです。

ゴーグルのメンテ
 前日までにゴーグルの曇り止め処理をしたほうがよいでしょう。

食事は計画的に
 →特に持久力が必要な場合、数日前から炭水化物(糖分)が多目の食事を摂取するよう心がけるとよいと思います。短距離中心でも栄養状態が不充分だとパワーが出ませんので、減量中の方でもこの時期は通常+糖分多目の食事にした方がよいと思います。

 

大会時、競技前

UPは必ずする
 →競技前は必ずUPをして、コンディションを整えましょう。UPをしないと自分の実力を発揮することは困難です。たとえUPの時間と自分の競技時間が2時間離れていても、UPした方がいい結果を得ることができます。

仮眠はUP前に
 →自分の競技が始まるまでに数時間も待たされることが多いです。寝不足の場合、仮眠を取りたくなるとは当然でしょう。でもUPした後に仮眠を取ると、コンディションが著しく低下します。寝不足のまま、競技にでてもいい結果は得られません。そういう場合は、UPの前に仮眠をとるほうがいいでしょう。

UPはだらだらと泳がない
 →せっかくのUPもずっとだらだらと泳いでいては、効果は半減してしまいます。最低一度は、ダッシュをすることをお勧めします。また、できれば往復して、前半:イージー、後半:ハードのように工夫してみてはいかがでしょうか。

UPでターンをチェック
 →
プールによりタッチの感覚がまるで違います。UPの時にターンをしてターン時の感覚をチェックしましょう。滑りやすいプール、タッチできる場所が狭いプール、手でプールサイドがつかめるプール等様々です。このチェックをしておかないと最悪ターンに失敗して失速や違反になってしまいます。

 

プールの状態をチェックする
→プールにより泳ぎやすさは変わってきます。まず水深をチェックします。水深が浅かったなら、深い飛び込みをする際には要注意です。胸を擦りかねません。また、水深により泳いだ感覚が違ってきます。実際に泳いでみて、どのような泳ぎをすればベストかもチェックします。また、ターンもしてみましょう。というのはターン時、足がタイル等により滑りやすいプールも数多くあるからです。これは特に短水路のプールにありがちです。

飛び込みもやってみる
 →私のように飛び込みに自信がない方は、ぜひ飛び込みの練習をして感覚を身に付けてください。

食事について
 
→日中のほとんどは待機していることが少なくありません。そのときの食事はやはり糖分を中心にとると良いでしょう。糖質は運動中のエネルギー源となるので有効です。また、間食もお勧めします。ただし、食事や間食の食べ過ぎに注意してください。身体が重くなる上に、だるくなりますので逆効果です。

サプリメントを使う
 →試合時にサプリメントを持ち込むのも一つの手です。特に吸収の早い糖類のサプリメントは有効です(たとえばWIDERのエネルギーInゼリー)。タンパク質を補給する場合はブロティンバーやアミノ酸タブが便利です。

  ストレッチをする
 →UPの前後にストレッチを取り入れると、筋肉がほぐれ効果的です。

 

 

競技直前、召集時

Tシャツやバスタオルを用意する
 →辰巳等、室温が低い会場の場合、召集時に水着姿でいると体調を崩すこともあります。大きな大会ほど、召集は長いので、Tシャツやバスタオルを持参することをお勧めします。

作戦を整理する
 →その日のコンディションによって適切な泳ぎがあります。たとえば、肉体疲労時に、がむしゃらに泳いでも良い結果は得られないでしょう。そのときは、前半セーブして後半にかけるとか、最後の10mで鬼ダッシュをする等、自分なりの作戦を練ります。召集時に、自分がベストだと思う泳ぎを整理してみましょう。

身体、ゴーグル・キャップは濡らしておく
 →召集が終ったあとは自分の出番を待つだけですが、ここでプールサイド脇にある水が入ったバケツがあるハズです。それで身体を濡らして、乾いた身体を水に慣らします。ついでに髪も濡らします。これは、キャップをスムーズに付けるためです。

もちろんゴーグルとキャップも濡らしておきます。キャップは濡らさないと、かぶるときに破けてしまう事が多いからです。ゴーグルは、濡らさないと顔にフィットしませんし、飛び込みやターン時における水漏れ防止にもなります。これは必須です。

 

 

スタート時

あせらない
 →笛が鳴る前に早々とスタート台に立ってポーズを取る人がいますよね。ここまできたらあせらずにいきましょう。笛が鳴る前は、軽くストレッチなり、ジャンプしたりして他の者に余裕を見せ付けます。その間は、どういう泳ぎをするか頭の中で再度整理しましょう。ここで整理しなければ、召集時に整理したことを忘れてしまい、失敗しがちです。笛が鳴ったらゆっくりと進んで他の者をあせらせます。

フライングは厳禁
 →マスターズでは、フライングは1回で失格となります。十分注意しましょう。私は過去一回、身体のバランスを崩してフライングをとられたことがあります。この時程、悔しい時はありませんでした。

リラックスする
 →あまりにも緊張しすぎると思うように身体が動きません。ここまでくればリラックスしてみましょう。

 

 

競技中

あせらない
 →スイム時は、とにかくあせらないでください。スイムはキャッチした水を正しく後方にプッシュするのが基本です。また、力まないでください。力を入れるところはプッシュだけでいいです。あとは正しい姿勢をキープしてください。ターン時に足を滑らないように注意してください。

 

 

終りに

では、皆さんも上記のことを参考にして、自己ベストを目指して頑張りましょう。(^^)
また、健康のため大会後の打ち上げでは、飲みすぎないことをお勧めします。(^^;